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第10話
春side
学校でバドミントンの地区大会が行われた
うちのバドミントン部でダブルスを組むのに一人ケガで出れなくなったのを代役として出ることになった。
午後2時になってやっとお昼ご飯だ。
「やばい、腹減ったー」
その独り言にこの部の主将(部長)が声をかけてきた。
「お疲れ様。と言っても午後もまだこれから試合はあるけどね。ごめんな、来てもらって。すげぇ、強いから助かる」
「いえ、こちらこそ休みの日は暇なんで、役に立てて良かったです」
「そうか。彼女とかいないのか?」
「居ますけど、今日はあっちも用があるみたいなんで」
「羨ましいな、おいっ。」
「ハハハ(笑) ちょっと電話してきます 」
「おう」
体育館の入口の隅っこで郁に電話をかける。
この時間だし、家に帰ってるだろーなぁ。
プルルルルプルルルルプルルルル・・・・・
・・・・・おかけになった電話番号は・・・・・・・・・・
あれ?
おかしいな・・・・・
もう一回かけ直そ。
プルルルプルルルルプルルルル・・・・・
・・・・・おかけになった電話番号は・・・・・・・・・・
なんで、かからないんだよ。
また、なんかに巻き込まれたりしてねぇよな?
頭の中で郁のことが渦を巻いていく
LINEでの
真羽、俊、郁、俺の4人のトーク
よびかけてみるか。
「郁いる?」
すぐに既読2が付く
「えっ?いないよ?」
「まず前提として今日会ってない。」
「2人は今どこにいるんだ?」
「俊と寮の部屋!」
「なら、俺達の部屋に言ってみて?」
「おけ!」
「誰もいないよ?」
「寝てるんじゃなくて?」
「あいつ普段着信音切らないはずだし、
電話かけるから」
「着信音が聞こえるか。ってこと?」
「あぁ。」
プルルルルプルルルルプルルルルプルルルル・・・・・・・・・・
まだ出ない・・・・・
「きこえたか?」
「聞こえないよ?」
「・・・・・」
「そろそろ俊がそっち行くと思う!!」
「(*`・ω・)ゞ」
真羽が行った通り、すぐに俊がきた。
「なにがあったんだ?」
「朝10時前に大型書店に行くって出ていったんだけどさ、昨日生理痛酷かったし心配になって電話かけたんだけど繋がんなくて。そろそろ寮には帰ってると思ったんだけど」
「居なかったよ・・・・・なんか嫌な感じがするな。」
「変な違和感を感じるんだよなー。的中しなければいいけど」
「・・・・・とりあえず何人かには声かけてみたけど知らないって。」
「うーん・・・・・」
「もう少し様子を見て帰ってこなければ探しに行こう。手伝うから。」
「あぁ。ありがと。」
「大会中なんだろ?早く戻れ」
「ん。」
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