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第28話
暁side
3人が食べ始めて少しして遠くからパトカーの音が聞こえた。
その音はこちらへ近づくにつれ大きくなり突然消えた。
3人は何の気なしに「その辺で誰かぶっ倒れでもしたんだろ」と話している。
けど、俺はそうは思わなかった。
「トイレに行ってきます」
そう行って部屋を出た俺は一階へ降り玄関へ向かった。
ドアを開けた瞬間目の前には警察が立っていた。
驚きもせず焦りもしない俺に「君の名前を教えてくれる?」と聞いてきた。
「田澤暁。俺が通報した明宮学校に電話した。2階に被害者がいて3階に他の3人がいる」
素直にすらすらと答えると一部に驚かれながらも複数の警察官が中に入っていった。
俺は外に待ち受けていた警察官とともに、一度室内に入り質問を受けた。
上からはギャアギャア、ドタドタと音が聞こえてきた。
3人が暴れているのであろう。
しばらくするとその音はなくなり階段から降りてくる音がした。
ブツブツと文句を言いながら俺のいる部屋に3人が警察に両サイドを掴まれながらきた。
「つき、てめぇだろ!!」
「ふざけんな!」
「何考えてんだおい!」
3人揃って俺に対し愚痴を言ってくる。
けれどそれはスルーして、目の前の警察官に問われることに答える。
「どこの高校か」から始まり「なぜこのようなことをしたのか」そして「なぜ止めなかったのか」などなど。
同じように隣で3人が問われている。
3人はやっていないとか言っているが2階にいる郁さんの状態を見ればそんな言葉は意味をなさない。
俺より年上で18歳にもなるのにそんな言い訳を始める3人に対する呆れとこんな奴らに従わされていたのかという自分への苛立ちが混ざる。
そんなもやもやとした感覚と裏腹に少しスッキリもしていた。
俺を含めた4人に天罰が下ったからだと思う。
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