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第33話
春side
郁の目が覚めたのは2日後の火曜日のことだった。
常に陽太さんか了さんか俺の誰かが郁のそばにいるようにしていた。だからすぐに連絡が入るようになっていた。
学校から病院へ直接向かうと郁がベットから体を起こしていた。
「郁!!」
ケータイを見れば陽太さんからLINEが15分ほど前に来ていた。そういえば陽太さんはどこだろう。
「は、春くん?」
「ん?」
今、郁は何て言った?「春くん」って言ったか?なんで…付き合ったばっかりの時みたいに戻ってんの…?
「…その制服って明宮高校の?」
「あ、あぁ。そうだけど」
「そっかぁ。…でもなんで?お兄さんの?」
やっぱりおかしい…。確かに俺の兄貴も明宮だった。けどなんで今その話が出るんだ?…幼くなってる?
「いや、俺のだよ。郁、今って中1か?」
「え?…うん。そうだよ?」
「そっか。ごめん、変なこと聞いた」
「別にいいけど…」
状況を未だ掴めずにいる俺と郁は互いに無言になってしまった。
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