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第43話
春side
翌日はなかなか布団から抜け出せなかった。
目覚ましのアラームが鳴ってからもう数分経っている。
スッキリしているのになぜかモヤモヤとしていた。
「春ー?起きてるか?」
ノックして部屋に入って来たのは俊だった。
「起きてる」
「それ、起きてないだろ。顔でも洗って目を覚ませ。」
「ん。」
洗面所に向かって冷たい水で顔を洗い、歯も磨く。そして漸く頭が冴えて来たのか、真羽がいないことに気づいた。
「真羽は?」
「部屋にいる。さっきまで生理痛で唸ってた」
「…大丈夫?」
「薬飲ませたからそろそろ効く頃だと思うけど」
「そっか。」
「とりあえず早く着替えろよ。真羽見てくるから。」
「ん、わかった。」
のんびりと服を出し着替えていく。
しばらくすると、今度は真羽が入って来た。
「おはよー。」
「体調はもういいのか?」
「朝から最悪…。でもなんとかね…だいぶ治ったから」
「無理すんなよ」
「うん…」
真羽は本調子とはいかないようだった。
そして俊も入って来た。
「準備おけ?」
「おっけー」
「食堂行くか」
「うん…」
なんともシャキッとしない3人は重い足を食堂へ運んだ。
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