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第52話
春side
電話を終え、2人に「おやすみ」とあいさつをする。真羽が「あー。わかんないー!俊おしえてー」と言っているのを聞きながら自分の部屋に戻った。
ベットに転がってぼーっと天井を見上げた。
そういえば、今日帰って来てから生徒手帳を開いてないことに気づく。
生徒手帳には小さめのスケジュール帳も付いていて、俺はそこに授業の課題や必要なものを書き込んでいる。
課題は大抵覚えているから生徒手帳を開かなくても大丈夫だが、必要なものはいつもスケジュール帳を見ているから覚えていない。
このまま眠ってしまいたい衝動を抑え、カバンの中にある生徒手帳を開く。
「あ、現代文と英語のテキスト変わるんだったー。危なっ。」
独り言を呟きながら、この空間に郁がいないことを寂しく思う。
明日の準備を終えると、俺は郁の布団に潜って電気を消した。
いつも郁がしているのと同じことしてるなぁと思いながら、郁に包まれている感覚のまま眠った。
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