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第179話

俊side 昼休憩の終わりのチャイムが鳴りやむギリギリに教室へ駆け込む。 結局、次期生徒会長につかまってしまいお昼ご飯すら焦って食べるようになってしまった。 ふぅっとため息を吐いて、自分の席へ座った時に感じたふとした違和感。 真羽がいない。 授業開始の号令もそこそこにこなし、チラッと自分のカバンの中にあるスマホへ目を向けたが通知が入っている様子はない。 カバンからそっとスマホを抜き取り先生が話しているのをさえぎって手を上げた。 「…せ、先生!ちょっとお腹痛いのでトイレ行ってきます。」 「大丈夫か?」 「たぶん」 「ダメだったらそのまま保健室言っていいからな」 「はい、すみません」 教室から抜け出し、とりあえず口実通りに教室から1番近いトイレへ駆け込む。 LINEを開いてみるが真羽からの通知はない。 『どこいるの?』 『保健室?』 1番上に固定している真羽とのトーク画面を開いて打ち込む。 しばらく待っても通知は来ない。 スマホを持っていない可能性もある。 諦めかけた時、新着メッセージが来た。 『真羽、体調悪くて昼休みに帰った』 『寮に帰ってすぐ寝たのかもしれない。』 授業を受けているはずの春からだった。 深呼吸をして自身を落ち着かせる。 寝ているのならば、連絡がなくても不思議じゃない。 とにかく、この授業が終わったら春から話を聞こうと思った。

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