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第83話

郁side 誰かに追いかけられている夢を見た。 ただ怖くて何かに助けを求めた。 僕はガバッと体を起こして、周りを見る。 ここは僕の部屋…だよね? あれ?春は? ぶるっと身体が震えた。 冷や汗が出て来て震えが止まらなくなる。 春…どこ? ベットから降りようとすれば足も震えてうまく立てない。 なんで。なんで? 踏ん張って階段までたどり着けば、リビングからは笑い声が聞こえてくる。 春はいるのかな…… 僕の夢じゃなければいいな…… そう思いつつ、階段をゆっくりと降りようとすれば震えと焦りのせいでガクンと膝が抜けてしまった。 「…っあ…っ…!!!」 ガタガタガタン…ドンッ… 「…いっ…たぁ………」 もう、なんなの。 痛いし……頭の中が全く整理できてない。 こんな自分が嫌になる。 わけもわからず涙が溢れた。

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