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第98話
春side
「それじゃあ、ありがと。また、えーと…いつか帰ってくる。」
賑やかにお昼ご飯を食べ終えてのんびりとしていれば、1時になったので「そろそろ帰ろっか」と話をして陽太さんにLINEで「これから帰ります」と打ち込んだ。
「いつかってなによ。いつでも帰ってきなさい?」
「1人でも2人でもいつでも帰っておいで!」
「ん。」
「春兄と郁さん、健康には気をつけてね!!郁さん、またいつでも遊びに来てね!!」
「うん!真冬くんありがと!お邪魔しました!」
「んじゃまたー」
そして俺と郁は家を出た。
行きと同様に、俺のパーカーを着てフードをかぶり俯いて歩く郁。
ゆっくりと郁のペースで歩いて帰る。
「……っ…」
「…郁!!……大丈夫?」
「…ぅ…ごめっ……」
郁の家がもうすぐ見えてくるという場所で郁がフラついてその場にしゃがみ込んでしまった。
「……郁、背中乗って?汗で気持ち悪いかもだけど、すぐそこだから我慢してな?」
「……ごめん、なさい」
「謝んなくても外に連れ出したのは俺だし、郁は悪くないよ?ごめんな。」
ゆっくりと郁が背中に乗ってくる。
「大丈夫?立つよ?」
「…ん」
すこし早歩きをして急いで家に帰った。
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