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第106話
春side
いつの間にか俺も寝ていたらしく俺と郁にはタオルケットが掛けられていた。
ずっと同じ姿勢だったから身体が痛い。
「…ぅぅ…ん…」
少し身体を動かせば膝の上に乗る郁を起こしてしまったらしい。
というか、よくこの体勢で寝れたものだなぁと思う。
「…ごめん、起こした。まだ寝ててもいいよ。」
背中をさすればうつらうつらとし始める。
「…よる、寝れなく、なっ…ちゃう……」
「…なら起きる?」
「…もう少し…このまま…」
「ん。」
テーブルに置いていたはずのケータイを手探りで探し、時間を確認する。1時間とはいかないものの、それに近いぐらい寝ていたらしい。
もうすぐ午後4時半。
だんだんと頭が起きてくる。
了さんと陽太さんはどこに行ったのだろう…。
そんなことを考えながらもまだ少し寝ぼけているのかぼーっとする。
「……郁?」
「…ぅん?」
「体調、大丈夫?」
「……うん。大丈夫そぅ。」
「そ、よかった。」
とりあえず一安心。
ほっとした。
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