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第126話
陽太side
ここ最近は、前までの不安定だった頃よりは症状の方も安定してきて、春くんや真羽くん、俊くん達のおかげで笑顔も増えた。
そんな姿にほっとしつつ、今のままではいられない日が来ることを…いつか来る壁のことを…頭の片隅でいつも考えている。
郁が学校に行きたいと言うなら行かせてあげたいし、郁の気持ちを第一に優先させて過ごさせてあげたいと、了と話した。
もしも、いや、もしかしたら、
もう思い出しているのかもしれない。
郁の様子がおかしいと気づいたのほんの些細なこと。
笑顔がぎこちなく、何か隠すように笑う。
何か考え事をしているように、曇った顔をする。
「何も無いよ?大丈夫」って答えること。
こういう時、ほとんどが大丈夫じゃない時。
郁の抱え込む悪い癖。
そろそろ対策しないと、これから先何かあるかもしれない。
もっと甘えればいいのに…
迷惑かけていることを嫌うから、毎回気にしているんだと思う。
春くんとよくLINEで連絡を取っているが、郁が一番安心する春くんにすら話せていないみたいだし。
何か引っかかる。
違和感が消えない。
どうか、これ以上何も起こりませんように………
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