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二、分岐点23
***
Side:津々村 利圭
もう全てどうでもいいと思った。
大嫌いな相手に薬打たれて、レイプされた。
抗えなかったし抵抗できなかったけど、一番腹が立ったのは俺も何回がイってしまったこと。嫌いな相手にしごかれ、舐められ、咥えれれ、挿入され、イかされた。
抵抗しなくても、気持ちいならまあいいっか。
相手も体力無くなったらやめるんじゃねえのって思った。
なのに相手は、俺の身体に虜になったように貪る。
『すまない。ずっと……ずっと好きだった』
『こんな形になるとは。俺は本当にお前が』
うるせえな。
うるせえから口に手を突っ込んで歯を引っ張ってやった。レイプしているくせに愛なんて囁くんじゃねえよ。
『津々村さん、落ち着いて。君のお父さんがこちらに戻ってくる途中で』
多忙だった父ちゃんが、死んだ。
俺が気持ちいいって、レイプで感じたからだ。
無理して戻ってきてくれた父ちゃんと会えてうれしいって喜んでしまったからだ。
また仕事を前倒しにして、睡眠不足の中、父ちゃんが戻ってくれようとしていたんだ。
「くそやろう」
俺はこんな運命になってしまったあいつを赦せねえし、自分も一生許せねえ。
「……利圭ちゃん、起きた?」
「大丈夫ぅ?」
「……あっ?」
柔らかい膝枕が気持ちが良くて涎を垂らしたまま、起きてしまった。
俺を覗き込む、クラスメイトの女子二人が心配げにペットボトルの水やお菓子を渡してくる。
「ねえ、利圭ちゃん探してるみたいだよ」
「そろそろ戻った方がいいんじゃない?」
ペットボトルを飲む俺を見ながら、二人は慣れた様子で抑制剤も渡してきた。
それを払い落して、俺は自分の下半身に視線を落とした。
全然まだ萎えていない。
病院から抜け出して大量の金を持って、遊んでそうなクラスメイト二人に頼んでここに来た。
噂には聞いていたけど、ここならあの薬もあるんだろうなって思ったら案の定。
俺を無理やりヒートになる薬があった。
その薬を項の近くに売って、ラりると何も考えなくていいぐらい飛ぶから楽しい。
挿入はNGって伝えると、後ろで性行為しないように尻にディルド突っ込まれた。女子二人がのりのりで挿入してくれて、そっから色んな奴にちんこ舐めてもらったり、突っ込んだり、口淫だけしたり。
女とばっかやってたが、偶にアルファの男にちんこ舐められるのは、征服欲が満たされて身持ちが良くなった。
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