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二、分岐点24
「この薬、何回も打って大丈夫なの?」
「しらねーけど、どうでもいいよ。合法だって言ってたし、てかもうどうでもいいし」
「この薬打った後、利圭ちゃんの甘い香りやばいよねえ」
何回打ったか忘れたけど、確かに気持ちいい。
番以外の匂いには反応できないと思っていたのに、この薬打つと痛みも気持ちよく感じる。
噛まれた痕が浮かぶ腕を触ると、ぞくぞくと甘く痺れて興奮した。
「もうさ、色々話はいいから、誰か俺の舐めてよ」
全然萎えない自分の物を指さすと、二人がクスクス笑いながら舌で舐め出した。
「じゃあ今度は俺のも舐めて」
「じゃあ俺は手でしごいてよ」
わらわらと集まってきたアルファの男どもには嫌悪しかねえ。
が、むわっと香る雄の匂いも、下半身を刺激しだした。
「男は対象じゃねえんだけど、薬打ってくれたらいいよ。ほら、首筋に」
口でも手でもなんでも使っていいよ。そのまま死んでしまってもいい。消えてしまえばいい。
気持ちがいいまま、死ねたら幸せに地獄に落ちれる。はやく落ちたい。
「なあ、本当にこっちでのセックスはだめ?」
後ろから抱き着いた男が、尻に入ったディルドを指先で軽く押す。もう少しで奥まで当たりそうで腰が揺れてしまった。
「……だめ。でも薬打ってくれたら、わかんねえ」
「これ、そんなに一日何回も打って大丈夫なの」
カウンターで札束と交換した薬の箱の中、注射器を取り出したアルファの一人が首を傾げる。
「沖沼が輸入した薬だし、いいんだよ。ほら、はやくしろよ」
躊躇するアルファの下着の上から足で刺激してやると、分かりやすいぐらい唾を飲み込んでこちらを見た。
「足でしごかれるのが好き? いいぜ、やってやるよ」
首に小さい痛みが走った後、心臓が数回大きく鳴った。その直後、手足が痺れて、舐められているちんこが痛くなった。
「あはは。利圭ちゃん、硬くなったよ」
「乳首もすごい可愛い」
後ろから抱き着いていた男が胸に手を滑らせ、尖った先端を軽く摘まんだ。
それだけで腰がしなって、女たちが笑う。
「やべえ、気持ち、いっいっ」
軽く摘まんで引っ張るだけで、イきそうになった。
「あー、まってまって。飲むから」
「りかちゃんって言うんだ。俺のもさっさと舐めてよ」
乳首を弄られ、その場で動けなくなっていた俺の唇に、膨張したちんこを押し付けられた。
きたねえな。
誰が男のちんこなんか舐めるかよ。
なのに、知らねえ男のちんこを握って、乳首弄られ、尻にディルド入れて、女にちんこ舐めれれて。
背徳感はんぱなくて、最高に最低で気持ちいい。
両手が使えねえから、舌で固定してから口に咥えてやろうって舌を出した。
一瞬だけ過った馬鹿みたいな夢。
できれば、ファーストキスは運命の相手が良かったなってぐらい。
「利圭っ」
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