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2.4

「俺、本当に無理です… お願いします ウチに…送って下さい」 祈るように目を閉じて懇願する。 「……おまえ、他に男でもいるの?」 「………」 居ると言ってしまおうか? でも、ソイツに連絡して向かえに来てもらえ なんて、言われたらどうしよう。 「いないならいいじゃん 誰かに文句言われる事もない ただ気持ちいい事するだけだよ」 ー 気持ちいい事… そんな言葉を聞いただけでも勃ちそうだ。 「どうする? 帰って一人で抜く?」 腿の上に手を置かれる。 ダボっとしたデニムの上からでも 大きな手のひらの熱さが伝わってくる。 「俺おまえとシたいな…」 顔が近づいてきて思わず目を閉じた。 でも、唇が触れる事はなく、頬に九条さんの 浅い息がかかっただけだった。 目を開けると九条さんが今にも触れそうな距離で 俺の顔を眺めていた。 「キスしたい…」 言いながら俺の頬つまむようにして 指先で優しくなでる。 じっと唇を見つめられて 胸がゆっくり上下するほど息が上がってしまう。 触れられてる腿が、頬が熱い。 見られてる唇も熱い。 何よりアソコが1番熱い! ー もういいから早くキスしてくれ! 目をぎゅっと閉じて自ら口をつきだしてしまった。 唇は触れただけ。 九条さんが動かないので 思わず眉を寄せて目を開ける。 俺の顔を見て九条さんがニヤリといやらしく 笑ってた。 「不満そうな顔するなよ もっとエロいキスしたかった?」 そう言われてカッと顔が熱くなった。 ー からかわれた! 情けないやら悔しいやら、訳が分からなくなって 九条さんを押し退けて、車のドアを開けた。 とにかくここから逃げ出したかった。 ドアが開く前に九条さんが俺の二の腕を捕まえて 一気に座席に引き戻すと 頭を抱えるようにして、激しく唇を重ねられた。 トイレでされたように、舌が奥まで差し込まれて 逃げる俺の舌を捕まえようとしているみたいに 口内で暴れている。 「ううっぅ…苦し…」 はあはあ 息を乱して俺が音をあげると ようやく九条さんは唇を離す。 「ごめん、ごめん。いじめすぎた」

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