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2.11
メリメリ音がしたんじゃないだろうか?
指の時と全然違う!
あまりの痛みに体が勝手に上に逃げた。
九条さんがそれを引き留めるように
肩を抱きしめて押さえ込んでくる。
「やっぱり痛いか…」
抱きしめたまま、頭をそっと
撫でられた。
もう一度腰に力を入れられて
さらに奥へ進められる。
「っつ!! はーっ…はー…はー」
激痛とも鈍痛とも言いがたい感覚に
勝手に涙が出てきた。
「…これ、入ったの?」
「うーん、まだだねぇ…
まだ3分の1くらいかな」
ー ウソだろ?
こんなに痛いのにこれ以上入るワケない!
「ちょっと休憩…」
そう言うと九条さんは
クタッとした俺の中心を揉みし抱いて
熱を呼び戻す。
固くなっていくソコをゆっくり上下しながら
俺をあやした。
「ァ、ァ、…」
「もう少し、頑張れそう?」
優しく聞かれて、息も絶え絶え頷く。
「こっち集中してな」
大きなゴツゴツした手で包みこまれて
前はあっという間に絶頂に達してしまいそうだ。
九条さんはそれが分かっているように時折
手を止めて寸止めされる。
グッググっと、腰を押しこまれる度に
下腹部に圧迫感を感じて、息苦しさすら感じる。
前の快感と、後ろの痛みは全く交わりそうもない。
九条さんが少し思いきったように力を入れて
腰を進めてきて、俺は軽く悲鳴を上げた。
手足が痺れて血の気が引いていくのを感じる。
ただ息を吐いて吸って、その圧迫間に耐えた。
もう痛いというより、苦しくて
もう、ソコより先はないとすら思える
これ以上奥はない。
不意に九条さんが俺の頬や手を握り
顔を見つめ、真顔で何か言いたげに口を開いた。
でも結局何も言わずに、また、俺の中心を握ると
ゆっくり扱き始めた。
先走りを塗り込められながら、絶妙な速さで
上下される。
ー また寸止めされるされるっ
そう思っていたのに、今度は手が止まる事なく
拍子抜けした俺は、あっけなくまた射精して
しまった。
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