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2.12
俺の吐き出したモノを、キレイにタオルで
拭って、キスをすると、九条さんは
ゆっくり自分を引き抜いた。
「え?」
俺が驚いた顔を向けると、優しく笑って
頭をポンポンと叩かれる。
「よく頑張りました」
九条さんがごろんと隣に寝転んで
ふーっと息を吐いた。
ー え?終わり?
「とりあえずスッキリしただろ?」
俺は、うんうんと頷いた。
さっきまでの火照りや苦しさは確かに
消えていた。
九条さんはすぐにムクッと起き上がる。
「シャワー浴びてくる。お前も来る?」
「えっ!?」
「今さら何恥ずかしがってんの?」
笑いながらさっさと俺に背を向けて
風呂に向かってしまう。
ー どうしよう…
さっきは酒とフェロモンに酔った勢いで
一緒に入ったけど
冷静になってみると
なんて恥ずかしい事をしてたんだ!
すぐにシャワーの音がしてきて
俺は口を撫でながら、貧乏揺すりで考える。
ー 九条さんは出してない…
俺がちゃんとできなかったから…
まさか俺の為に止めてくれた?
思わずベッドから飛び起きて、浴室に向かった。
浴室のドアを開けると九条さんは振り返って
来たか、と笑いかけてきた。
「おいで、流してやるよ」
伸ばされた手の方に、おずおずと歩み寄る。
手のひらで泡立てた泡で、体をマッサージでも
するように撫でられる。じっと大人しくしていると
ためらう事なく股まで洗われる。
「そっちはいいです」
慌てて体を離すと、九条さんがケタケタ笑った。
「また気持ちよくなっちゃうもんな?
発情期は大変だな」
「…九条さんは大丈夫なんですか…その…
…出さなくて…?」
「Ωの発情期と違ってこっちは、ほっとけば
落ち着くよ。薬も飲んでるしな」
「そう…なんですか…」
つい九条さんのソコに目が行ってしまい
顔が熱くなった。確かにもう熱は治まって
いるようだった。
「気にしてくれるなら、出すの手伝ってよ」
九条さんが俺の手を掴んで、強引に自分の
中心に導く。
「え!でも、もういいんじゃ…」
くたっとしたそれを握らされて
思わず目をぎゅっと閉じた。
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