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俺は一歩下がって九条さんから離れると 着ていたTシャツを脱ぎ捨てた。 九条さんはそんな俺をうっすら笑いながら 見つめて、ゆっくりとした動作で靴を脱ぐと 玄関に入ってすぐのキッチンにある1人用の ダイニングテーブルに、持ってきた紙袋を 置いた。 「ゼリーなんだ。スッゲー旨いの。 終わったら食おうな」 そう言って、笑いながら九条さんもシャツと タンクトップを脱いで、俺をもう1度抱き寄せた。 大胸筋の上に赤いアザのような印が残っている。 俺が無言でそこにそっと触れると 九条さんが俺の顔を覗きこむようにして 見つめた。 「気になる?」 「……俺、これつけた人に殺されないかな?」 「はは!面白いこと言うな、お前 殺されないように気をつけような、お互い」 頬を両手で挟まれて唇が重なる。 包まれて体が緩んでいく。 しっとりとした舌先が唇を舐めるので 軽く口を開いた。 片手で胸の先を撫でられると腰がびくついて 思わず九条さんの背中にしがみつくように 手を回した。 さらに柔らかく摘ままれ、痺れた刺激が 全身を駆け巡って 重ねた唇がもっと荒く、深くなる。 誰かの物かもしれない人と こんな事平気でするなんてイカれてる そう思いながらも止められない。 とにかく熱を解放したくて、その事しか 考えられない。 二人で下を脱ぎながら、ベッドに倒れこむと 俺の安いベッドのスプリングがギシギシ鳴った。 気のせいか昨日より九条さんの手に余裕がない 躊躇なく後ろに指が差し込まれて、声を上げた。 「ちから」 片手の肘をついた状態で、おれの頭を ポンポン撫でてる。 「ちから…入れてない」 「入ってるって」 「う、入れてない」 意地をはる俺を見て笑う。 「痛くないだろ?」 指を増やして中を擦りながら。 俺の顔色を見ている。 うんうん と頷くと目を細めて笑う 「ゴムある?」 「………ないかも」 ー 忘れてた、ヤバイ。 ここまできて… 「っぷ…あからさまにガッカリするなよ」 「え?」 ー そんな顔してた?恥ずかしい!

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