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7. take me higher ※
「俺んち行くんじゃないんですか?」
相変わらずどしゃ降りの雨のなかを
九条さんのランクルがゆっくり進む。
明らかに俺の家の方向じゃない。
「お前んち壁薄いもん。今日は俺んちだな」
ひどい天気だから送ってもらう…というのが
はっきりと単なる口実に変わった瞬間だ。
九条さんの家に何しに行くんだって聴かれたら
やりに行く。この一言しかない。
もう酒や、ヒートのせいにもできない。
俺は自分から九条さんの誘いにのってるんだ。
滝のような雨の音で、車内のオーディオも
ほとんど聞こえない。
ワイパーが全力で動いても
ほんの数メートル先すら、まともに見えない。
「スッゲー雨!洗車機の中みたい!」
「どっか停めて小雨になるの待ちたいけど
止みそうもないよな」
さすがに運転も怖そうだ。
「家、遠いんですか?」
「そうでもない。冠水して帰れなくなったら
面倒だから、気合い入れて、無理して帰るぞ」
真面目な顔でハンドルを握る横顔は
いつものふざけた表情とは違って凛々しくて綺麗だ。
俺がじっと見つめていることに気づいて
こちらをチラッと見て笑う。
「そんなに見ちゃって、惚れちゃった?」
「運転してる時はカッコいいんだなって思って」
俺の言葉が意外だったのか、九条さんは一瞬だけ
驚いて、すぐ笑った。
「それ、煽ってんの? 生意気だな」
九条さんの家は思った以上にきれいで高そうな
マンションだった。
それほど高層ではないけれど、おそらく建ってから
何年も経っていない。設備も新しい。
部屋もスッキリしていて片付いている…というか
物が少ない。
綺麗にしてますね、なんてゆう会話をする
間も与えられず、寝室に連れ込まれた。
乱暴に服をはぎ取られて、ベッドに突き飛ばされて
まるでレイプでもされるみたいに始まった。
怖さを覚えたのは最初だけ
獣みたいな九条さんの目にのまれて
一緒になって興奮してしまう。
「はぁ…はぁ…あっんん……んー!」
胸の先を執拗に舐めて吸われながら
後ろに指を入れられれば
それだけで絶頂へ駆け上がっていく。
ヤバイ…
ヤバイ!
ヤバイ!気持ちいい!
九条さんの言ってたとおりだ。
どんどん良くなる。
初めての時、あんなに苦労した挿入の瞬間すら
その感覚に肌が粟立って
どこかに飛んで行きそうだった。
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