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「だって、ネギってそんなキャラだっけ?」
「政実が知らないだけで結構あるけど、ナンパ」
「…そうだったの?」
冷やかしていた政実の顔が真顔になった。
本当に、珍しい事じゃなかった。
政実と一緒の時にはされないだけだ。
当然といえば当然だ俺たちはしょっちゅう
じゃれあっているし、知らない人たちの目には
恋人か何かに見えているだろう。
「言ってくれたらよかったのに」
「たかがナンパぐらい、わざわざ話すかよ」
「だって、変なやついたら危ないじゃん
こんな呑み屋街で待ち合わせなんてして
ゴメン。気を付けるわ」
本気で心配を始める政実を見ていると
きゅっと心臓が締め付けられる。
こんなに心配してくれるなんて…嬉しくて
顔に出てしまいそうだ。
焼き鳥屋で飲んでいるときに
蓮からメッセージが届いた。
(帰り遅くなるなら、何時でもいいから連絡しろ
迎えに行ってやる)
見た瞬間ため息が出た。
ー 蓮、今日は過保護が暴走してるな…
ってゆうか、飲んでなかったのかな?
「どうかした?」
政実がトマトにベーコンが巻かれた串を
口に頬張って聞いてきた。
犬みたいでカワイイ…なんて思いながら
いや、別に…と目を反らしてビールを飲んだ。
「今日政実んち泊まっていい?」
「いいけど、珍しくない?
ワザワザ確認するなんて…
いつも流れで来るじゃん」
「そう?たまにはちゃんと聞いてるよ」
政実から確約をもらったので
(友達の家にそのまま泊まるから平気だよ)
と、蓮には返信した。
すぐに既読になって(あ、そっ)と
短い返事が帰って来た。
それから俺は、蓮のメッセージの事なんて忘れ
久しぶりに政実と二人きりの時間を存分に
楽しんで、政実の家で寝た。
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