59 / 122

10. 6

「…きもちぃ…?」 「うん、それは、やってあげると大抵の男は喜ぶ だろうけど、そればっかり要求してきて セックスを怠けるようになるから、簡単に やったらダメ。 もっと楽な、それっぽいやり方今度ゆっくり 教えてやるよ 」 頭を撫でて、唇を親指でなぞられる 「思ったより早く出そう 無理して飲もうとするなよ」 こくりと頷いてから、今度は筋の部分を舐めた。 舌を硬くしてグリグリ押し付けるようにして。 蓮がよく俺にするように。 俺はいつも蓮に咥えられると、あっという間に 出してしまうから、いつも笑われた。 だって弱いんだ。 気持ちいいのはもちろんだけど それ以前に、カーストの1番上にいるαの蓮が 1番下にいるΩの俺の股に顔を埋めて 俺を気持ち良くさせようと口を使っている… そのシチュエーションに興奮してしまう。 なんだったら蓮がフェラをしようと構えた時点で すでにパンパンだ。 だから蓮がその行為にかける時間はいつも とても少なくて、真似できる技の引き出しは少い。 それでも同じ男だ、どこをどうしたら気持ちいい なんて、だいたい同じだ! ひたすらそれを思い出して、口を上下した。 手を使うのは時々忘れつつも とにかく、必死で動いているうちに 明らかに蓮の質量が増してきて、顎が疲れて来た頃 蓮が俺の頭をまさぐって、腰をグッと 押し付けてきた。 「 …出るっ 」 ぐぐっと大きくなるソコを、咥え続けるだけでも 苦しかったけど、蓮を口でいかせられる嬉しさの 方が勝って、動きを止められなかった。 「……ぅう」 小さく声を漏らして蓮が射精した。 喉の奥にビュッと生暖かいものが当たって 反射的に飲み込もうとしたのに 思ったより喉に絡まってむせてしまった。 かろうじて吐き出さずにすんだけど それ以上咥え続ける事はできず、口を離すと 蓮が俺の手を包み込むように重ねて、一緒に 何度か扱き、残りを出しきった。 「ごほ、ごほっ!」 「大丈夫?」 「うん…ごほっ」 「飲まなくていいって言ったのに」 蓮は用意していたタオルで、自分の出したものを 拭きながら笑った。

ともだちにシェアしよう!