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(死んでるよ) 俺は一言だけ返信した。 すぐに既読になった。 (あっそ。それは良かった) 素っ気ない返信が来た。 何か、もう一言返すべきか…実際ひどいことを 言ってしまったのは俺の方だし、素直に謝ろうか しばらく唇をなぞりながら考えていると、また メッセージが届いた。 (ネギに変なことしたりしないから、 心配しないで、また泊まりに来いよ) それを読んで手が震えた。 泣けてきそうで唇を噛んだ。 どこまでも俺の事は対象外なのだなと思った。 知ってたけどさ。 (心配してないよ。また行く。 政実は悪くない) ゴメンと言えなかった。 悔しくて。 でも政実と、このまま きれたくないんだ。 もういいよ。 今以上なんて考えるから辛くなる。 このままでいい。 今だって俺たちは誰よりもお互いの事を よく知ってる。 最近知り合ったヤツが俺を飛び越えて行った ような気がして悔しかったけど そんな事ない。 俺たちの間には誰もいない。 そう思っていたらいい。 ソファーの下に座っていた俺の肩を 突然、蓮が後ろから抱きしめてきて 俺は咄嗟に携帯を隠した。 「…どうしたの?」 ドキドキしながら聞いても蓮は答えなかった。 ただ俺の首筋に唇を押し付けて、吸い付く。 ー 寝ぼけてるだけか…ビックリした 「蓮、もうベッドに行く?」 蓮が首を振った。 「…おいで」 俺を引っ張り上げてソファーの上でギュッと抱く。 「…なによ」 俺が笑うと、足まで巻き付けられて、ボソッと溢す。 「抱き枕…」 「なんだよそれ」 俺も蓮の背中に腕を回して抱きついた。 冷えた手足が暖まっていく。 「…蓮、邪魔になったらすぐに言っていいから」 「…ん?」 蓮はソファーの上で窮屈に抱き合う今の状況の 話しだと思ったかもしれない。 「邪魔だって言われたら、すぐに消えるからさ それまでこうして、時々胸を貸して…?」 蓮は何も言わないで俺の背中をそっと撫でてた。 「…バカだな」 小さくそう言ったのは聞こえたけど それから何も言わなかった。 「バカって言い過ぎ」 蓮の腕の中で、俺は笑った。

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