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俺が慌てて起き上がって、近くにあったティッシュに 手を伸ばして拭こうとすると、それを遮るように 俺の手を掴んで倒される。 「いいよ、どうせ引っ越すんだ…」 「でも…」 蓮は俺の唇を塞ぐようにキスをして、 急ぐように俺のズボンを脱がしにかかった。 「人の咥えて勃っちゃうって… エロい体になったな」 蓮が俺の下半身を見つめてクスクス笑った。 「…ヤメテ」 恥ずかしくなって体をよじっても、蓮が足の上に 股がって動けない。 「和真が視られるの 弱いなんて知ってるよ ほら、俺が見てるから…濡れてきた」 蓮の指が、俺の先走りを塗り込めるように ゆっくりとなぞった。 「んっ!…ぅぅ…」 今度は一気に根元まで咥えこんで吸い付かれる。 「…ぁっ!」 舌を固くして筋をグリグリ舐められ、 脳が溶けていく感覚に流された。 ホントよく知ってるよ 俺なんかよりずっと、俺の身体を知ってる。 「……れんっ だめ!」 先の窪みに差し込むように舌で舐められたかと 思えば、巻き付いてくるように全体を舐められて 吸われて、何がどうなってるのか分からない 快感に、意識がぶっ飛びそうになる。 下半身がビクついて、あっさり俺は吐精した。 「はぁ はぁ…」 蓮は俺の出したものを、きれいに飲み込んで なお、犬のように舌でペロペロと舐めとる。 最初は恥ずかしくて耐えられなかった行為も 今では抵抗もしないで、グッタリ脱力したまま 受け入れる。 息を整えながらボンヤリ机から滴るビールを 眺めていたら、蓮がぎゅっと抱きしめて、 俺の首に顔を埋めてきたので、その背中にそっと 手を回して抱き返した。 その刹那。首筋に強い痛みを感じて 意識が引きずり戻される。 「ぅ…いたっ!」 蓮が噛んでる。 そう気づいたら軽いパニックに陥った。 ー え!? 何で? …本気? 「蓮、痛い!」 蓮の肩をバンバン叩いても、俺の肩を抱いたまま 首筋に噛みついて離れない。 少しずつ恐怖を感じて心臓がバクバク鳴り出した。

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