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福岡サガ

 「自分で脱げる?」 立つ力さえないのがわかっているのにそう聞くサガは左に口角を大きく上げていた。 「脱げる、わけ……ないじゃん……いじわる」 一言一言発するだけで体力を使う……媚薬の力は恐ろしい。 「なんでこんなになってんの? 俺、なにもしてへんよ?」 さわさわと僕の頬を撫でられただけで、ビクビクと震えてしまうんだ。 「しょうがないね、俺が脱がせてあげるから」 こまったちゃん、と言いながら僕のジーパンのボタンを開け、チャックを下ろす。 恥ずかしくて身体を起こそうとしたら、キスをされてまた力が抜ける。 クチュ……クチュ…… 柔らかく唇に夢中になっていたら、あっという間にジーパンは静かに床へと落とされた。 すると、くるくるとパンツの上から亀頭を撫でられる。 「んっ、ンンっ……ンあ……ぁぁ……」 チュッとやっと離してくれたサガは満足そうに微笑む。 「本当に初めて? もうグチョグチョじゃん」 ほらと言った後、パンツの中に手を入れてちんちんを握り込むサガ。 「アッ、ヤッ……ヤ、メ!」 気持ちいいけど、ダメだと思った僕は止めようとする。 「こんなに気持ち良さそうにして……なにがイヤなの?」 トロトロと溢れ出る液を親指で取り、ちんちんに擦り込む。 「アア、アアッ!」 僕は明日枯れるかもしれないと思うほどの声を上げた。 「これ邪魔だから、ポイッ!」 あっけなくパンツも脱ぎ取られた。  「もう乳首もコリコリしてるよ」 知らぬ間に服の中に手を忍ばせていたサガは右の乳首をピンッと弾く。 「アアッ!」 すぐに喘ぐ僕を見て、クスッと笑う。 「感度良すぎ……ヤッバイね」 なんて言っているうちに左腕が脱げる。 「お金いらないから、僕専属にしたいなぁ」 ふふっと笑っているうちに今度は右腕が脱げた。 「ねぇ、平太」 首からスポンと上着を脱がされた僕を優しく呼ぶサガ。 「な、に……?」 僕はなんとか言葉を絞り出す。 「少しだけ時間くれる?」 意味はわからなかったけど、イヤな気はしなかった。 「い、い……よ」 僕がそう言うと、サガは嬉しそうに笑った。 「ありがとぉ」 サガは僕をまた抱えて、浴室へと入っていった。    「お湯加減どう? 熱くない?」 シックスパックとはいかないものの、引き締まったサガのお腹を見ながら、なんとか立って背中にお湯を浴びる僕。 「大丈夫だけど、なんか僕、おかしくない?」 ジワジワと湧き上がるなんだかわからない感情とお湯を浴びているだけなのにビクビクする身体に違和感はめっちゃくちゃある。 「おかしくないよ……ちょっと気持ちよ〜くなってるだけやから」 優しく声をかけながらシャワーを僕の下半身に向けるサガ。 「ひゃあっ!」 お尻の穴にお湯が入っていくのにびっくりして、声を上げた。 「大丈夫だよ、平太」 落ち着いた声で言ったサガはシャワーを左手に持ち替える。 ボディーソープを右手で泡立て、中指に泡を塗りつけていく。 「気持ち悪かったら言うてな?」 穏やかに言って左耳を舐めながら少しずつ右手を下に滑らせていくのでさえ、僕は反応してしまう。 ツプッと開通した感覚に自然と身体が震え、思わずアッと声が出た。

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