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君も
「詳しいことは少しずつやっていくけど、人によっては‘‘繋がる’’までが癒しサービスの時があるから覚えといてな」
シャワーでまたお尻の穴をお湯で流しながら言うサガの言葉をなんとか聞き逃すまいと聞く僕。
でも、溜まっていた感覚が少しずつちんちんに集まってきたから、力を振り絞ってそこを右手で押さえる。
「あっ、やっぱ感じてたんや……エロい子やな、平太は」
たぶんニヤつきながら言ったサガはシャワーヘッドを固定し、僕の手の上に重ねた。
ゆっくりと上下に動かす右手にジワジワがどんどん湧き上がってきて、息が荒くなる。
「アッ、アッ……アッ」
シャワーの音より大きい声が出る自分を押さえるために左手を口に当てる。
「我慢せんでええよ……いっぱい気持ち良くなって?」
後ろから聞こえ、左手を掴んで離された途端に背中を噛まれる。
「ンアアアアアッ!」
僕はビクンと震え、1番大きい声を上げた。
自分の身体なのに、自分のコントロールが利かないなんて初めてだからわかんないや。
「気持ちええでしょ、平太」
「わか、んない……わかんないよ、サガ」
もうよくわからない雰囲気に飲まれてうつらうつらとしてる僕はちゃんと言えてるかはわからないけど、一生懸命伝えた。
「俺はね、平太のナカが俺でいっぱいなんだってちゃんとわかってるよ?」
より激しく動かす右手にうんって思わず答える僕。
「もう勘違いするからイヤだとか明日から他人のフリするからとか思ってないやんな?」
ジワジワとしたものが溢れそうになってきた僕はただただ喘ぐだけ。
「そう、そのままでいいんだよ……自分を認めてあげな?」
僕はまたうんと答えると、ふふふと笑ってくれたんだ。
ジワジワがだんだん先端へと向かっていくのがわかったから、僕は言葉を紡ぐ。
「サガ、離して」
「なんかした?」
「サガが汚れるの、イヤだから」
これから起きることはいけないことだから止めたはずなのに、サガはクスッと笑っただけだった。
「俺は平太に汚されるなら、喜んで汚れるよ」
サガは優しく言って、強くあそこを握る。
「だ、ダメッ……アッ、アアアアッ!」
為すすべもなく、目の前の鏡へ白濁の液が飛び散った。
「ハッ……ハッ……ハぁ……ぁっ」
「大丈夫だよ、平太」
初めての気持ち良さに倒れそうな僕を優しく支えながら抱きしめてくれたサガ。
友達はいなかったわけじゃないんだ。
ただ本当の自分を見せるまでの人がいなかっただけ。
友達の誕生日プレゼントを考え抜いてあげたのに、僕の誕生日は忘れられてその友達がいらなかったものを思いつきで放るようにもらうことばかりなだけ。
僕がそんなに大事にされてないんだとわかっていたのに凹む自分が嫌いなだけだったんだ。
「これから、もっともっと癒したるからね」
ギュッと強く抱きしめるサガの温もりで身も心も満たされた1日目の僕だった。
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