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第三章・5
腕に腕を、脚に脚を絡め、全身を使って樹里は徹の身体を洗い始めた。
「ふふっ。くすぐったいね」
ご機嫌そうな徹の声だが、樹里はそれに満足しなかった。
(気持ち悦い、って感じてもらわなきゃ)
そうは言っても、こんなプレイは初めてなのだ。
勝手が解らず、ただ体を蠢かせた。
「ぁ、はぁ。は、はぁ、あ。ぅ、うん……」
やがて、見悶えるような快感が樹里に這い上がってきた。
特に、腰。
徹の性器が樹里の腰回りに当たって、嫌でも性的な刺激を受けてしまうのだ。
(いけない。このままだと、僕が先にイッちゃう)
しかし、身体は言うことを聞いてくれない。
中心は充血し、硬くなる一方だ。
「んぁ。あ、はぁ、はぁ、あぁ……」
そんな樹里にニヤリと笑うと、徹は下から腰を突き上げた。
「んあぁ!」
「何か邪なことを考えているな、樹里くんは」
どうして欲しい? と意地悪な問いかけをしてくる徹だ。
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