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第四章 気持ち悦ぃ……
行きつけのカフェでお気に入りだった、バイトくん。
まさか、この腕の中に抱く日が来ようとは。
徹は、ベッドに横たわって細かく震えている樹里を見下ろした。
社長室では堂々とフェラチオをやってのけた少年と、とても同一人物とは思えない。
「緊張してる?」
「はい……」
消え入りそうな、小さな声。
その声も出せないように、徹は樹里の唇を塞いだ。
「んっ……」
ぎゅっ、と瞼を閉じている樹里。
強張った肩に手を掛け、徹は優しく舌を絡めた。
「んぁ。っふ、ぅん」
それだけで、はぁはぁと息を荒げている樹里が可愛い。
「まさか、キスは初めて?」
「ん、ぁ。は、はいっ」
妙なギャップだ、と徹は首を傾げた。
セックスの経験はありそうなのに、キスは初めて、とは?
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