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第四章・6

「あぁ! は、あぁッ! んぁ、あ。はぁ、あぁ、あぁあ!」  徹の動きに併せて、樹里はあられもない悲鳴を上げていた。  流すのは、愉悦の涙。  気持ち悦い。  気持ち悦い。  怖いくらいに、気持ち悦い。  ただその一心で、自らも腰を振った。 「そうだ、樹里。何度でも果ててしまえ」 「は、あぁ! んあぁあ!」  勢いよく、樹里は精を吐いた。  徹の腹に温かな飛沫が飛んで、ゆっくり糸を引いて落ちた。 「どうだ、樹里。悦いだろう。セックスは、気持ち悦いだろう!」 「あ、あぁ、あ! もう、もうダメぇえ! もう、赦し……ッ!」 「まだだ。私は、まだ満足していない」  ゆっくりと螺旋を描いたり、細かく速く突いたりと、徹の技巧は多彩だった。  樹里はそれらにすっかり翻弄され、我を忘れて没頭していた。 「ヤだ。また、また来ちゃう! ひ、あぁ! あぁああ!」  だが、樹里は射精しなかった。  ウブだったその身体はすっかり拓かれ、ドライオーガズムを体験するまでになっていた。

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