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第六章・4
仰向けに寝て樹里に施されながら、徹はその髪を撫でていた。
「巧くなったな、樹里。コーヒーの淹れ方も、こっちの方も」
「……」
口いっぱいに徹を頬張りながら、樹里はかすかにうなずいた。
(樹里のことだ。『ありがとうございます!』という意味なのだろうな)
樹里はただ、夢中で徹を愛撫していた。
先端をきつく吸い、その後ゆっくり舐める。
舌先を尖らせ、裏筋をなぞる。
ぶるりと震えた徹に、樹里は嬉しくなった。
(綾瀬さん、感じてくれたのかな?)
徹のものがどんどん硬く、張りを持ってきているのが、樹里にも解る。
「さて、どうしようかな」
「?」
ゆるりと徹は腰を使い始めた。
「このまま出して終わるか、それとも樹里の内に出すか」
どっちがいい? と本人に問いかける徹は、少し意地悪だ。
どっちがいいなんて、決まってるのに!
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