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第六章・5

 喉奥に侵入してくる徹にむせながら、樹里はきつくペニスを吸い込んだ。 「ぅあ!」  思わず声を上げ、腰を退いた徹。  樹里は、ようやく喋れるようになった。 「あの、できれば」 「ん?」 「……ください」 「聞こえないなぁ」 「僕の内に、出してください!」  真っ赤になって、震えている樹里。  共に暮らすようになってから一週間経つが、徹はまだ樹里の体内には出したことが無いのだ。  欲しい。  綾瀬さんが。  そんな淫らな考えに、樹里は震えた。 (いや、そうじゃなくって! 綾瀬さんがしたいようにして、気持ち悦くなるのが最善で!) 「言いつけ通り、ピルはちゃんと飲んでいるな?」 「はい」  だったら、妊娠の心配はない。  今日こそ彼の内に、思う存分出すことができる。  興奮しているのは、徹も同じだった。

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