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第八章・2
樹里を突き上げながら、徹は沸き上がる射精感を覚えていた。
両脚を肩に担ぎ上げ、擦り付けるように腰を穿つ。
いつもならば注ぐ時には事前に伝えるところだが、今はもう、その余裕すら失っていた。
「んぁ、はぁ、あぁ。あぁッ、あぁッ、綾瀬、さんッ! 来てぇ、お願いぃ!」
樹里の方から、おねだりされてしまった。
これはもう、吐き出してしまうに限るだろう。
徹の内股が、細かく震えた。
それと同時に、思いきり腰を押し付け射精した。
「あぁあ! はぁああ!」
樹里は、両手で空を掻いた。
綾瀬さん。
綾瀬さん。
応えるように上半身を倒してきた徹の背に腕を回し、樹里は思いきり爪を立てた。
極彩色の昇り竜に、甘い爪痕を付けた。
ぴったりと身体を密着させ、互いの震えを分かち合う。
「綾瀬さぁん、ん……」
「樹里」
長い射精は、なかなか終わらない。
その間中、樹里は吐息を漏らし続けた。
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