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第十章・8

「いっぱい、出たな」 「ごめんなさい。ごめんなさい、綾瀬さん」  樹里は起きて、ウエットティッシュを取ろうとしたが、徹はそれを許さなかった。  精にまみれた手で樹里の胸をやんわりと押し、再びベッドに寝かしつけた。  そして、ぬるぬるの指先で乳首を嬲る。  こりこりと、転がしてくる。 「はっ、はっ、ん……ッ。あ、ア、んんッ!」 「敏感だな、樹里。いやらしい身体だ」  僕の身体をこんな風にしたのは、綾瀬さんなのに! 「もう、もぅ……、はぁ、あぁ、綾、瀬、さぁん……ッ」 「そんなところも、可愛い」  徹は、きつく乳首をつまんだ。 「ひ、ぅ、んンッ!」  一ヶ月の禁欲生活は、樹里の身体をひどく過敏にしていた。  乳首責めだけで2度も吐くのは、初めてだ。 「あ、あぁ……ッ。はぁ、はぁ、あぁん……」  荒い喘ぎの樹里の脚を大きく広げ、徹は眩んだ眼差しで蕾を観察した。  綺麗な桃色のそこは、ひくひくと痙攣しながら徹を誘ってくる。  分泌される体液で、てらてらと潤い光っている。 「いけない子だ」  指で慣らしてあげなければならないのに、一足飛びで挿れてしまいたくなる。

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