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第23話 書けない開発日誌 1
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二度目のセックスをしてから、前にも増して蓮くんが甘い。
合鍵を返せとも言わないし、何も言わなくても当然のように毎日僕を泊めてくれる。僕の方を向いて寝てくれる。
手を出そうとすると「ケツが痛い」と言って拒否されるけど、寝る前のキスは許してくれる。
今日も今日とて僕を抱き枕にする蓮くんが俯いて「ん」とキスしろと促してくる顔が堪らなく可愛くて、その顔でガン勃ちしてしまう愚息の有り余る元気の良さをこのままどうしろと・・・?
密着してるんだから気付いてるよね、蓮くん。
蓮くんの完熟(とは言えない硬さの)桃尻に、僕の完熟(とは言えないカチカチ)バナナを突き刺したいんだよ~!
現役男子高校生の源泉掛け流し温泉のような性欲、同じ男ならわかってるはずだよね~?
「蓮くん、お尻の調子どお・・・」
「寝ろ」
「・・・あい。・・・おやすみなさい」
「うん。おやすみ」
前髪の生え際に落とされる唇。あっま~・・・
いのに!キスより先をさせてもらえないのはあんまりだよ!
明日の朝も、寝てる間にカピカピになったパンツを洗わなきゃいけないのか・・・虚しい。
なまじ蓮くんのナカを知ってるばっかりに、欲求不満は募る一方だ。
師匠の前田くんを見習って、縛って快楽を与え続けてやろうか。う~ん、でもそんなことをしたらまた避けられる可能性も。
蓮くんに甘やかされるのが心地良い。この心地良さはそうそう手放せない。大事にして、お許しが出たら思いっきりバナナを桃にぶっ刺そう。
今度は蓮くんが痛くならないように、ちゃんと解してトロトロにしてから。
そうこうしているうちに気付けば学校では三者面談の時期になっていた。
やややややばい。蓮くんと二回目にヤッてから既に1ヶ月が経ってるなんて!
僕たちラブラブのはずなのに、付き合ってから1ヶ月もしてないなんてセックスレスなんじゃないのか?
僕は放課後の空き教室で、同じく親の来校を待つ前田師匠に相談してみる。
「セックスレスかぁ。よっぽど中谷とヤッたのが痛かったとか?」
「そ、そそそうかなやっぱり。トラウマになっちゃってるのかな」
「俺らと2コしか変わんないのにさ、好きな人と毎晩一緒に寝ててムラムラしないなんて、それしかないんじゃん?」
「セックスレスの原因は僕のせいだよねやっぱり~」
「まあ好きだって言ってくれてるならとりあえずもう少し我慢して待ってみたら?」
「うん・・・・・・・・・うん?」
あれ、そう言われてみれば・・・
「好きだって言ってくれたから付き合ってんだろ?」
「うんん?」
言われてない。蓮くんから明確な『好き』の言葉をまだもらってない。
「なに、どうした?」
どうしたもこうしたもないですよ師匠。僕としたことがうっかり一番大事な事を見落としていたんですよ!
「まさか、『好き』って言われてないとか言い出さないよな? まさか、今更なー」
「師匠・・・そのまさかです」
「・・・まさか・・・はは、まあ好きじゃなくてもセックスできるから。気持ち良きゃいいって考えてるヤツもいるから・・・あ、親来たわ。じゃあ頑張れよ!」
そそくさと教室を出て行く前田師匠。
残された僕は額に汗が滲む。
好きじゃなくても気持ち良きゃいい、って理論からすると、好きと言われてもないし僕とのセックスがトラウマ化しちゃってるかもしれない蓮くんとは、ワンチャンどころかもう未来永劫まぐわえないおそれがあるんじゃないですかねぇぇ!?
ややややばいぞこれは。緊急事態だ。
「・・・た、奏汰!」
「ハイ?」
「もー母さんが来たことくらい気付きなさいよ。ぼーっとしちゃって! ホラ、先生のとこ行くよ」
いつの間にか来ていた母に べしっと頭を叩かれて我に返る。
「先生。お互い好きだと言い合わなければ付き合ってる事にはなりませんか」
「・・・え、どうした中谷」
「バカ! 何言ってんのあんたは!」
担任教師に詰め寄る僕の二の腕に母のパンチが入る。シンプルに痛い。
「だって母さんには聞けないだろ。大人の意見が聞きたいんだよ」
「母さんの前で先生に聞いてどうするのよ!バカなの!?」
「中谷さん、冷静に。彼にとっては真剣な悩みなのかもしれないですし・・・」
顔を真っ赤にして怒る母を、まあまあ、と宥めてくれる先生。
「その前に、中谷は就職希望だったけど、具体的にどんな職に就きたいと考えてるんだ?」
そうだ。進路の話が先だった。思考回路が蓮くんに直結し過ぎてつい。
「警察官です。バイトしながら勉強して、公務員試験を受けるつもりです」
「それだと進学したほうがいいんじゃないのか? 警察官だったらそっちのが優位だろ」
「いえ。僕は・・・」
姉ちゃんがスポーツ専攻の大学に行ったし、僕まで大学に行けば母さんに負担をかけることになる。
「お金の事は気にしなくていいんだからね。自分のやりたいようにやりなさいよ」
父が事故で逝ってしまって遺してくれたお金があるって知ってるけど、今は看護師をしてる母だっていつ働けなくなるかわからない。殺しても死ななそうだと思ってるけど、同じように思ってた父は突然居なくなって二度と会えなくなってしまった。
だから少しでも母には長生きしてほしいし、老後の為に蓄えていてほしい。
「やりたいようにやってるよ。だから父さんと同じ警察官になりたいし、けど高校卒業してまで親の脛齧ってたくないから。何度も言ってるだろ」
「もう! 変なとこ強情なんだから。そういうところお父さんにそっくり」
「中谷の成績で進学しないのは勿体無いとは思うけど、大学進学だけが全てじゃないからなぁ。社会に出て学んだ事が勉強より役に立つ時も大いにあるしな」
先生の言葉に はあ、と母が溜息をついて頷く。
「ところで中谷、さっきの質問だけど・・・」
「はい! どうなんですか先生!」
「これはごく個人的な意見なんだが、言葉が必要な時もあるだろうけど、相手の表情や行動で何かを判断しなけりゃいけない場合もある、と先生は思う。的を射ないかもしれないが、お母さんも聞いてらっしゃることだしこれで勘弁してくれないか」
「はい。ありがとうございます。そう・・・ですよね」
蓮くんの表情や行動で、彼の気持ちを推し量るのは僕にはまだ無理そうだ。
あんなにも優しく甘く触れてくれる蓮くんがエッチを拒む理由もわからなけば、毎日キスをして一緒のベッドで寝てるのに、好きと言ってくれない理由もわからないんだから。
でも、付き合ってるかどうかはっきりしないけど、蓮くんはきっと僕を好きになってるはず。これだけは身を持って実感してる。キス地雷だった彼が、僕と毎日キスしてるんだ。それだけでもう僕を好きって言ってるようなもんだ。
もっと大人になろう。言葉なんて無くても蓮くんを理解してあげれるくらい大人に。
「奏汰。ん」
寝る前の蓮くんのキスおねだり攻撃が今日も尊い。
点火した火縄銃を持ったまま僕は自滅覚悟でその唇めがけて突進する。
ふに、と柔らかい感触が重なって幸福感。の後ろから10代の性欲が大軍を引き連れ、殿 の僕を鼓舞する。
言葉なんていらないんだ。そう、きっと僕がいちいち確認しようとするのがいけない。
蓮くんは素直じゃないんだから、僕が「していい?」なんて聞くからつい「嫌だ」と言ってしまうんだ。
ユカちゃんだってそうだったじゃないか。「ダメ~」と言いながらも僕の上に跨ってひたすら腰を振ってたじゃないか。
いつもは触れて離れるだけの唇を舌で割ってみると、顎を一瞬引いた蓮くんだけど、躊躇いがちに口を開き舌先を重ねてくれた。
いける!!!
僕は蓮くんに覆い被さり、発射準備万端の銃を抱え敵陣へ。
「ふ・・・っう、・・・ぅ」
舌を舐め転がし粘膜を撫で回し、蓮くんが漏らす吐息を吸い込む。
前戯に時間をかけたいのに散々お預けをくらった愚息が張り切りすぎて、そっちはそっちで蓮くんのそこにグリグリと体当たり攻撃を始めてしまう。
「蓮くんのも硬くなってきた」
「奏汰ま・・・っ、」
嫌だもう待てない。蓮くんだって本当は僕が好きでセックスしたいはずなんだ。
ただちょっと奥手なだけで本当は・・・
蓮くんの太腿を膝で割って股間に手を伸ばす。
「待て奏汰!ちょちょ、マジで待って!」
抵抗する彼の両手を制し、屹立を素通りして窄まりを指でぐっと押す。
「ひうッ!」
1ヶ月も触っていない蓮くんの窄まりは固く閉ざされていて、布越しだと余計に硬くて指が埋まらないくらい硬くて・・・
ってコレなんだか硬すぎない・・・??
「れ、蓮くん、サイボーグ化でもしちゃった?」
「なわけあるか! アナルプラグ入ってんだよわかんだろ!」
「え、あなる、ぷらぐ、」
って、あのアナルプラグ? 尻の中を拡張する道具として有名(?)なあの?
蓮くんは両腕で顔を隠し、逃げるように横を向く。
「・・・っ、だからっ、待てって言ったのに!」
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