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第3話

「ん、どうした冬治? ビビンバ食いたいのか?」 「秋峰さん! えっと、その」 「一口やろうか、ほら」 小皿にスプーンでよそってくれる秋峰さんの服の裾から、豊かな胸筋がチラ見えした。 ――――おほぉお〜〜っ頂きました! 先輩のパイチラ! ごめんな皆、皆俺が柔道ラブでこんな頑張ってると思ってるけど、俺の本当の目的は―――― ――――先輩の雄っぱいなんだ。  細かい経緯は割愛するが、俺は先輩の雄っぱいが好きだ。ちょっと間違えた。  先輩のことが好きなんだ。 「美味いよな、このビビンバ」 「美味い……目に美味いです、ビバおっぱい!」 「は?」 「何でもありません!」  まさか男の胸を男が見るとは思わないのだろうが、先輩は俺のねちっこい視線に気付かず飯を頬張っている。  俺はその膨らんだ頬っぺと魅惑のチラリズムを交互に見ながら、胸をときめかせていた。 ――ッかぁー、やっぱあの雄っぱいに勝る胸は他にねえな。  俺は元々女が好きなはずなのだが、車線変更してはや一年弱になる。そう、ちょうど柔道部に途中入部した時期と重なる。  というかぶっちゃけ、入部動機が先輩なのだ。  先輩の雄っぱいを間近で眺められ、時にはポロリやお触りもありな極楽浄土。それが柔道部だ。  真面目にやってる奴に知れたら締め殺されそうな不純な動機だが、誰にもこの秘密を明かすことはないので問題ない。 「冬治先輩、お疲れ様っした! 俺痺れましたよ〜!」 「へいへーい。あんがと」 「冬治さんはマジですげーっすよ! 元々フリースタイルの喧嘩で鳴らしてたそうっすけど、柔道のルールに縛られても鬼強くて僕ほんと尊敬してて…………」  一年があれこれと話しかけてくるのも馬耳東風で、目は常に先輩の雄っぱいにロックオンだ。  先輩が副将と雑談して笑うと、たわわな雄胸(おむね)がふるふると揺れる。

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