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第12話(男side)※
酔っていた勢いで、言いたいことを吐き出してスッキリしたのだろう。
どこか清々しいような表情でこちらをみている彼の目元に残る涙の残骸を拭うと、にへと笑みを浮かべ、顔を近づけてきた。
あ、と思ったときにはもう、唇には柔らかい感触が触れていて。
「帰りたくない」
そう呟いたあと、恥ずかしそうに顔を真っ赤にした彼を見て、理性がとぶかとおもった。
***
「んっ、ふぁ…っ」
俺の寝室に甘い声が響く。
くちゅ、と粘着質な音をたてながら解れきったアナから指を引き抜くと、名残惜しそうな声をあげながら腰で指を追ってくる優。
「優、えろすぎ…いれるよ?」
ぺろりと下唇を舐めつつ、太ももにそそり立った自身のモノを押し付けると、顔を真っ赤にしながらこくこくと頷く。
「っ…熱くて、キツい…大丈夫か?」
結腸の手前の行き止まりまで自身をはめ込むと、顔色を伺う。
「晴さん…っ平気、だから、うごいてぇ?」
とろんと蕩けた表情の優と目が合う。
その表情を見た瞬間、ぞくぞくとなんともいえない感覚が背筋を這い上がったのを感じた。
だんだんと腰を打ちつけるペースをあげつつ、前立腺や奥など、優の性感帯を擦ることも忘れない。
「んっ、あ、あ、きもちい…っ、こんなの、すぐ出ちゃうぅ…!!」
「イッていいよ?……ほら、イケよ」
耳元で囁くと同時に、優の陰茎の先端を強めに擦りながら奥を突く。
ぎゅううう、と締め付けつつうねるナカに、耐えるように眉を顰め、波が収まってから優の顔を覗き込む。
「寝てる…ま、いいか」
すやすやと幸せそうに寝息をたてている優の鼻を戒めるように少しぎゅっと握ってから、そのうち起きるだろ、と律動を再開した。
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