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「…K・Hって、うちのトップの? なにがどうなったらそうなるんだよ」 「俺にもよくわかんない」 そう言って苦笑する。 すると、侑はスマホを取り出してなにかを打ち出した。 どうしたんだろ、と思っていると、ずい、とこちらに画面を向けて近づけてきた。 「このひと?」 「え、あ、うん。そうだよ」 「へー、めっちゃイケメン」 そういって侑はパタンとスマホを机に伏せたけれど、俺はその言葉に食いつく。 「そうでしょ!!今のスーツ姿もかっこよかったけど、私服もぜーんぶかっこよくて、でも優しいし、俺が急にベタベタしても全然怒らないんだよ。何もかもがイケメンって感じでしょ!!それでね…」 それから俺は侑が「もうわかったからやめてくれ」と本気で懇願するまで喋り続けた。 ついでと言ってはなんだが、スーツを着てビシッと決めている晴さんの写真を、俺もこっそり調べて保存した。 「あー、写真見ちゃったから会いたくなってきたなぁ。いまなにしてるんだろ」 机にだらりと顎を乗っけてスマホをつつく。うーうー唸っていると、呆れたような侑が爆弾を投下した。 「呼べば?」 びっくりして、反応するのに数秒かかった。 「え、…それは迷惑じゃないかな?急だし…侑にも悪いし」 「無理なら無理っていうだろ。とりあえず掛けてみれば?」 そういわれて、渋々電話のアプリを開く。 けれど内心ドキドキしていた。もしきてくれたらどうしよう。でてくれるかな。 『はい』 「あ、晴さん?」 『優か。…どうしたの?』 「いま、同期の人と飲んでるんだけど…その人に恋人ができたことを話したら『いま呼べば?』って言われて…」 そういうとしばらく晴さんは黙り込んでしまう。やっぱり都合が悪かった?急に電話なんてしなければ良かった。気持ちが少し萎んでしまう。 『…優は?』 「え?」 『優は、俺に来てほしい?』 「う、うん、来てくれたら、嬉しい」 思いがけない言葉に、少しどもりながらと何とか答えると、少し笑ったような雰囲気が耳元からした。 『いいよ、何処?』

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