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お誘い
昨日の分投稿できていなかったみたいで本当に申し訳ございません…!予約日を間違えておりました…本日2本分投稿させていただきます🙇🏻♀️🙇🏻♀️
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なんとか顔の熱を冷まし、ついでにトイレを済ます。
ふぅと息をついて席に戻ると、晴さんと侑が仲良くなっていて、少し妬けたけど嬉しかった。
それからしばらく3人で楽しく飲んで、9時近くなった頃、侑が「明日も仕事だからそろそろ…」と言い出した。
あっという間に時間が過ぎていて、驚いたけれど侑の家はここから少し遠くて、今から帰って風呂に入るとなかなかな時間になることは察せたので、俺も同意した。
侑が最後にトイレ、と席を立ったので、俺は晴さんに向き直る。
「晴さん、今日は急だったのに来てくれてありがとう」
「ん?俺は優の仲良い人に紹介して貰えて嬉しかったよ」
本当に嬉しそうに頬を緩める晴さんをみて、きゅぅんと胸が甘く締め付けられる。
すきっていう気持ちが抑えられなくなって、思わず抱きつきそうになったけれど、ここはまだ店の中なのでぐっと耐える。
すると、そんな俺をみて晴さんが耳元に顔を寄せる。なんだろう、と思って耳を寄せると、「良い子」って囁かれてふっと息を吹きかけられた。
慌てて耳を手で抑えて晴さんをみると、悪戯が成功した子供みたいな笑顔で笑ってて、その姿がとても可愛かったので許した。
侑も帰ってきて、よし、と立ち上がると晴さんがまた伝票を持ってすたすたと歩いていってしまう。
今度こそは止める、と急いで着いていき、晴さんがお金を出す前に俺がまずお金を置いた。びっくりした顔で見つめられて、ふふん、とちょっと得意げな顔をすると、仕方ないな、というように笑って残りの小銭分を晴さんが払ってくれた。
侑は急展開についていけず目をぱちぱちとしていたけれど、慌てたようにお札を俺に渡してきた。断ろうとしたけど無理矢理ポケットに突っ込んできたので渋々受け取る。
店を出て、駅に歩きだそうとすると、晴さんに腕を掴まれた。ん?と首を傾げていると、「じゃあまた明日な、優。失礼します、神田さん」と言って侑が歩いていってしまう。
え?え?と俺が困惑していると、晴さんが「3人も楽しかったけど、せっかく会えたから2人の時間も欲しいな」と甘くとろけるような声で言ってきた。
まだ9時前だったし、こんなにイケメンで可愛い恋人に誘われて断れるほど俺は崇高な人間ではなかったので、大人しくついていった。
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