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責任は取るからね※
すると、木戸が、チっと舌を鳴らして起き上がった。どうやら、木戸の携帯電話だったみたいだ。木戸から開放された俺は、ほっとした。
『打ち合わせ中は電話するなって言っただろ?……そう、大事な取引先ですからね』
『……うん…え、なに?』
というような声が聞こえる。なに?打ち合わせ中ですか?コレがですか?大事な取引先ですか…。
はい~?って感じですが…。
電話はすぐ切られて、また、木戸がこっちに来る。
「ごめんね、雅ちゃん。無粋な電話でね。」
…いや、とても助かった電話です。と、思った俺だった。が…。
「大丈夫。ちゃんと、雅ちゃんの責任は取るから」
せ、責任って?
木戸は再び、俺を抱き締めてきた。だめだ、暴れてでも、逃げないと…。これ以上、何かされたら……。
しまった、と思ったのは、俺が正面に向き直っちゃったから、もろに、木戸に組み敷かれてるってことだ。
手も足も出ませんというのは、こういう状態?
…って感心してる場合じゃない。
「あの、俺っっ、こういうのやりたくないし…。それに…」
すると、木戸は、ニッコリ笑って言った。
「電話があったから怒っちゃった?」
「…違う…」
すると、また先ほどとは違う激しいキスをしてきた。
「ちゃんと、責任とるって言ったよ?」
たぶんこいつは、俺を買ってるって思ってるから何してもいいとか思ってるんだろ?そんな、責任なんて、とらなくていいから、俺を解放してくれ。
木戸は、俺の下肢の中心を再び触って来た。
"やめろ!!"
どんどん中心が熱くなっていくのが分かる。これ以上は触るな……。
「…やめてよ」
「…やめていいの?」
「…だって変な気持ちになるじゃないかっ」
すると、木戸はものすごく嬉しそうに言った。
「なってよ…見たいから」
……こんの変態野郎……。
「さっきの電話でね、ちょっとトラブルがあったから、帰らなくちゃ行けないんだけどさ、ここがこんなになってる君をさ、放りだしたりなんてしないよ」
それは、お前が触るからだよっ。ってか素直に帰って下さい……。
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