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叔父さん

「え?今日土曜?やばいかも・・・」 暫くして俺は、突然色々思い出して、立ち上がろうとした。 「わ…」 ふらつく、なんかどこもかしこも痛い。さっきは、腹減って死にそうなせいもあったけどやっぱり今日は突然の動きは無理…かも。 「雅ちゃんどうした?」 どうしたの?じゃないよ。 「翔平のせいで、色々、大変なんじゃないか」 ちょっと怒りながら言う。 「おお。雅ちゃん、ちゃんと『翔平』って間違わないで言ってくれてる」 ぎゅーと抱きしめられる。ってか反応するのはそこか……。 「翔ちゃんがケダモノだからいけないんじゃない。ねえ。雅ちゃん今日なんかあるの?今日、土曜じゃなくって、日曜だけど?」 「日曜?そっか昨日が土曜日…殆ど寝ていたから曜日の感覚が無くって。だけど、土曜日は講義がびっしりあったはずだったんだけど……さぼっちゃったな」 俺はそう言ってふう・・と溜息をついた。 「俺の仕事は土日は関係なくやってるけどね。でも、今日は雅ちゃんとゆっくりするから」 木戸がそう言うと、すかさず店長が 「雅ちゃん。店辞めなかったら、このケダモノ男からいっぱい貰えたのよ?翔ちゃんは好みうるさいくせに、新人の子ばっかりもってくから。すごく、いい『客』なのにさ」 そう畳み込むようにして言った。 「いいだろ?俺、おじさんの店にいっぱい出資してるんだし」 「出資?」 「うん。俺、出資者。それにWebサイトも俺のとこで作ったんだよ。あれ、っすごい凝ってたでしょ??10万単位なサイトなんだけど。安くしたんだよ」 そいえば、木戸の会社はIT系・・・・。でも何の会社かはわからない・・・・。 あのサイトが凝ってたかどうかはよくわからないけど、色々綺麗だったのは確かだった。 「じゃ、私は店に戻るから、もうこんな時間だし。店、今、三木ちゃんにまかせてるから」 そう言って中川店長は、時計を見た。時間は・・もう昼過ぎになっていた。 「…三木・・って」 「そう、淳ちゃんよ。副店長なの」 何?そんな事は聞いてない。 「あの子は使えるの」 そうかもしれない。あの口のうまさは。こういう商売向きかもしれない……。 「雅ちゃんの他にもかわいいこ入れてくれたしね・・」 やっぱり口うまい。営業、スカウト向きなんだろうな。 しかも、俺も口車に乗せられたってやつ? 軽く落ち込む……。 「さっさと戻れ。お・じ・さ・ん」 「おじさんじゃなくって、きちんとみっちゃんって言ってよ」 「わかったよ。道夫おじさん」 ………やっぱりこの二人の掛け合いなんとかにはついてけない…と思った。

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