22 / 54
lovers
………
………
「だから、なんで、ソファーにいきなり押し倒すんだよ?」
中川店長が店へと行った後、木戸はあっと云う間に俺をリビングのソファーの上へそのまま押し倒した。
「いいでしょ?俺と雅ちゃんはもう、他人じゃないんだし」
……え?今なんと????
「…って。他人でしょ?」
「俺とやったのは、遊びなの?」
って、それをオマエが言うかっっていうセリフを言ってるよ、この人は。
「その言葉まんま返すから」
熱いキスが来る。
「じゃ俺達はloversだね」
lovers……って・・ナンだっけ・・・・・・。ま。いいか。
きっと俺は木戸を好きになっているんだと思う。でも、悔しいから絶対に認めたくない。
だから、このまま流されても、いいや。
俺からそっと木戸の背中に手を廻して抱きしめた。
「雅ちゃん……」
深いキスをされる。それは、俺の頭の芯の中へ何かが来るような。
何だろうこれ?
俺は木戸にキスをされるのがとても気持ちいんだ。
他の誰でもない。木戸だからなんだ。
唇を離されると、今度は俺からキスをした。
人が人を好きになるっていうのは、本当にほんの一瞬のことで、これが、その瞬間なんだろう
……きっと。
.
ともだちにシェアしよう!