29 / 54
空で ※
………
……
…
輝く空が揺れる。
下に見える景色は一面ジオラマみたい……。
「どう?」
「すげー・・」
俺はわくわくしてずっと下を見ていた。
「それだけ?もっと他には?」
「でも、なんでいきなり?ヘリコプター?なんだ?」
そう、ここは、ヘリコプターの中だった。なんと、貸切。翔平の車で行き成り連れてこられたのがヘリコプターのヘリポートだった。
「なんでっていうか、まあ……思いつき?」
「思いつき?思いつきで行き成りのヘリコプターチャーターとか」
どんなバブル野郎だよ。
「そんな事よりさ」
翔平は、俺を引き寄せた。
「あ、ちょっと」
そのまま、すとんと、翔平の膝の上に座ってしまった。そして、そのまま後ろから抱きつかれて首筋にキスを落とされる。
「やめ…」
「止めない、だって、ここは誰もいないからいいでしょ?雅ちゃん」
「いやいるでしょ。ヘリコプターのパイロットの人が」
「大丈夫、音で聞こえないし。それに、操縦してるから見えない」
そういう問題じゃない。
沢山の軽いキス。
キスがそのまま耳郭に来る。
「ゃめて・・・」
……そんな事をすると・・・
「だめ…だって景色が見れない」
「まだ、時間があるから大丈夫」
「……翔平」
……身体が熱くなって来る。
「ホントに久しぶりだし……」
……そうだ。翔平が久しぶりって事は、……俺も久しぶりって事だよ。やばい。なんだか……。
「ちょっと、翔平っ、めくるなっ、脱がすな」
翔平は、構わず俺の下肢に触れる。
「ほら、ね。雅ちゃんだって、こうなってるし」
「だって、それは……」
……翔平が触るから、だから
「雅ちゃんの淫乱」
「そんな事っ」
翔平の手が、下着に入って来た。そして、芯をとらえ、刺激してくる。
「・・・ゃ」
……息が荒くなる。
別の手がシャツをめくり上げて、直接肌に触れたとたん、軽く震える。
くすっという、翔平が微笑むような声が聞こえる。
「ホント……雅ちゃんかわいい……」
そのまま、手のひらが、胸の突起に触れ指先でそっと、弄ばれる。
「……ぁあっ……ゃ…」
思わず甘い声を出してしまった。
「声、いっぱい上げていいんだよ?だれもいないし、それに、ヘリコプターの音で消える」
もう、止まらない。だから、俺から翔平へキスを仕掛けた。
.
ともだちにシェアしよう!