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サークル

……… …… … 昨日はアレから、俺はマンションに帰ったけど、翔平はそのまま会社に戻った。 帰りは、やはり遅かった。 しかしヘリコプターのチャーターとか……何でもないのにする?これで誕生日とか何かのイベントとかになったらどうなるんだよ?昔のバブリー社長かよ そんな事を考えながら大学の構内をぼーっと歩いていると。またしても、三木がやってきた。 「雅ちゃん~おっはよ」 こいつがにこにこしている時はロクな事じゃない。と、思って警戒していると。 「今度の金曜なんだけどさ」 急に言い出した。……金曜日?って何だっけ? 「え?っと何?」 「アレ?言ってなかった?サークルの新歓コンパ」 「そういえば、そんな事いってたっけ」 うちのサークルは、男女比は半々ぐらいの楽しい色々なイベントを企画するサークル?でも俺は殆ど名ばかりで活動とか全くしてない。 飲みサーみたいといったらそうなのかも。だけど、俺はそういう関係には顔を一切出してない。 何故かというと……すべて翔平のせいだ……。 最近は、仕事で忙しいからなかなか来ないけど、ついこの前迄、大学まで迎えに来てたし。そんなサークル飲み会なんて参加する事とか出来なかった。 よし。参加してやる。 「うん、行く」 俺は三木に即答した。そうしたら、物凄く驚かれた。 「え?大丈夫なの?木戸さんは?」 「っつかさ、さそったのお前だろう?」 「そりゃ、とりあえず言って見たんだよ。だってさ、木戸さんに睨まれるのイヤだしあの人を敵に回したら怖そうだし。それにBlack'n Blueの店長にも色々言われたくないもんな」 三木はそんな事を言っている。なんか、ものすごく腹立つんだけど。 「オマエはいつもそんなんだよな。就職、Black'n Blueにしちゃえば?店長に気に入られてるし」 「それね。実はさあ。中川店長のやってる他の店の店長にどお?とか言われたんだけどさ。でも断ったよ」 「……オマエは」 皮肉な意味で言ったのに。まあ、三木なら何処でも上手くやれるだろうよ。 「まぁ。じゃ、雅ちゃん参加ね」 すると、三木はにやーっと笑ってさらに言った。 「知ってる?お前さあ、結構モテてるんだよ?」 「え?何言ってんの?」 「おまえの事情を知らない女の子達にねー、結構聞かれるんだよ。鮎川くんは来ないの?ってさ」 それがモテてるって事なんだろうか? 「いいよなあ。オマエ」 「まさか、そういう時、色々バラしてるんじゃ?俺らの事みんな知ってるってお前のせいか」 「いやいやいや。みんな知ってるって言うのは、まあ、嘘」 「ウソかよっまた調子いい奴だよな」 「だけど、まあ、木戸翔平が送迎にきてるっていうのは知られてるよね。彼氏とかっていうのはみんな分かってないだろうけど」 「それならいいんだけどさ」 少しほっとした。 「オマエ、人気だから。よかったー。コレで俺、女の子に煩く言われなくなるわー」 三木は笑いながら言った。 .

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