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ヤられちゃうよ ※
「もう少し、寝ていてもらっていてもよかったんですがね。服を脱がす時まで寝ていてくれても」
フッと倉沢が笑って、掌が俺の着ているシャツの中に入って来た。冷たい指先で肌を触って弄られる。それはとても、ぞわぞわして……すごく気持ち悪い。
身体を逸らして逃れようとした。だけど、その時に胸の突起をキュっと掴まれた。
「……うぁ…」
小さく声を上げてしまう。
「こうやって反応を見たかったから。薬、効きすぎて、眠ったまんま抱くなんて、つまらないですからね」
「…薬?って」
「飲んでもらったんですよ。少しだけね。ちょっと眠ってほしかったから」
……あ。勧められるまま一気飲みした、ジンジャーエールか?あれに何か入れられたのか?
「綺麗な肌ですよね。でも。……やっぱり、木戸とこういう事してるんですね?」
倉沢はシャツを思い切りめくりあげる。
「な…に?」
「キスマークがついてますよ」
このままでは俺ってばヤられちゃう??
倉沢に上に乗られていては身動きが取れない。もがいて必死に逃れようとしても、そんな事では止められない。
「暴れると、怪我しちゃいますからね?」
軽く微笑みながら何処からかあった何かのベルトのようなもので、いきなり両手を縛られる。
「や。めろっ!」
「大丈夫、私は乱暴にはしませんよ?」
手をそのまま上に挙げられて何処かベッドの端に縛られたベルトの先を括られて、俺はもう手を動かすことも、下におろすことも出来なくなった。
要するにバンザイのまま倉沢の目の前にいることになった。
「あなたが暴れなくなったらこれを外しますから」
そのまま、俺のジーンズを下着ごと下してきた。
「イヤっ!止めろっ」
手が、直接、俺を触る。
「イヤだっ」
俺の胸の突起を手で触って、そのまま舌でもなぞるようにキスをしてきた。
「・・あぁ・・・」
ゾクゾクしてくる感触に思わず声を出す。俺はイヤなのに。イヤなのになんで声が出ちゃうんだ?
その手が俺の後ろにも行く。
「イヤッ……!!」
「大丈夫。木戸よりよくしてあげますよ?」
だめ。だめだ!!
その時、ふいに音楽が鳴った。これは、俺の携帯の着信音。
倉沢の動きが止まる。
「俺の携帯だ」
「木戸からか?どうする?このまま出て、木戸に鮎川くんの『今』のいい声を聞かそうか?」
「そんな事っ!!」
俺の中心を触っている手は容赦なく俺を責め立てていて、俺の息は上がっていた。
……このままじゃ・・・。
「安心して、しませんよ。木戸の声を聞きながらなんて気が削がれますからね」
倉沢はそう言って携帯をそのままにした。着信音は何度か鳴っていた。暫くしたらそのまま止まってしまった。
「あきらめましたね。じゃ、これで思う存分」
倉沢は俺の後ろの中に指を入れてくる。
「やめてっそんな事していいのは・・」
……翔平だけだから
…助けてよ。
「翔平っ!!」
ここに居るはずのないこれないはずの翔平を呼ぶ。
俺、ヤられちゃうよ。
翔平。
いやだ!!
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