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呼んだ?
その時何が起こったか?
「呼んだ?」
という声がいきなり聞こえた。と、思うと倉沢がその場で崩れるように倒れた。
そこにいたのは、
「翔平?!」
翔平がニッコリ笑って立っていた。
「来たよ」
翔平なんで居るの?何で??
「説明はあと」
そして、翔平は俺にそっと上着を掛けた。
「というか、俺のほうが雅ちゃんに説明してもらいたいんだけど」
「翔平、怒ってるの?」
足元で、倉沢がごそごそ動きながら呻いていた。
「木戸?」
「久しぶりだな?倉沢。なんで雅ちゃんを襲ってるんだよ?」
翔平は起き上がろうとしている倉沢に今度は踵落としをした。倉沢は再びひっくり返った。
「ちょっと翔平。やりすぎだよ」
俺が止めると翔平は、意地悪く言ってきた。
「ほおお。雅ちゃんコイツをかばうんだあ?ふーん。こんな半裸を晒すんだもんねえ。ねえ?」
なんで───?
「なんでそんなこと言うんだよ?」
俺はなんだか悲しくなってきて、ジワっと涙が出てきた・・みたいだった。
「雅ちゃん・・・ごめん。」
それを見た翔平が焦ってすぐに謝った。
「でも、なんで?倉沢とこんなことしてた?そこのとこわかんないと」
俺は簡単に今までの事を話した。
「ほー。倉沢がPCの先生ねえ・・・でも、雅ちゃん。俺にさー。サークルのコンパに出るって言わなかったよね?」
「言ったじゃん。今日サークルだって」
「ふーーん。サークルとは聞いたけどさ『コンパ』って聞かなかったよ?」
「――あ・・・・」
言ってない。俺は顔が引きつった。
だって、そんな事言ったら、翔平は絶対行かせてくれなかったろうし。
「ごめん……」
俺は、どうしていいかわからなくて、翔平を見つめた。すると、翔平は、俺をギュっと抱き締めた。
「解ったから。泣かないで、少しいじわる言ってごめん」
……俺。沢山、涙が出てたみたいだ。目が痛い。
「でも、あとでお仕置きだから」
ええええ?
俺が思わず顔を上げてると、そのままキスをされた。
・・深いキス。
"……翔平……"
俺も翔平に抱き着く。その体温を感じていると。
なんだか。
安心した。
……なんか頭が痛い。薬。まだ効いているんだよね……
そして意識がフェードアウトした。
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