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鷹取晃人03

「あっ、あ、あ、あ……っ」  晃人が腰を揺らすのに合わせて声が上がる。ふれてもいないのに泣きじゃくっている前が最高に可愛い。すぐに包み込んで愛してやりたい。でもそのままにしてぐずぐずに溶かしてもやりたい。困るな。本当。修哉とのセックスは本当、困る。やりたいことが多すぎて。まるで分岐がめちゃくちゃ多いゲームをしているみたいだ。  結局中途半端に腰あたりをまさぐったあと、また乳首をつまんでしまう。 「ひっ……や、ら、からっ……なん、で、またそこぉ……」  引き上げても引き上げても、修哉はすぐに突っ伏してしまう。腰をもじもじ揺らしてシーツにすりつけようとしているのが分かったから、すかさず引き上げる。 「ひゃっ、あっ……んっ、あ、あああっ、やだっ、晃人、やだっ……!」  覆い被さるようにすると、より深くまで入ったのが分かった。ひとつになってる。奥の奥まで全部、ひとつになってる。ふたりでひとつの、同じ、快感を追っている。声の弱々しさとは対照的に、修哉のナカの収縮は激しくて、暴力的ですらあった。  修哉の背中にぴったり密着して腰を振っていると、守っているようでもあり、逆に子どものように縋りついているようでもあった。 「あっ、イくっ、イく、イくっ……!」  修哉の首が、がくんと折れる。首筋が露わになる。  舌を這わせる。どこもかしこも染めたい。  染めたい。ふれさせたくない。自分以外のものに。  シーツを握りしめる手についた歯形。  たとえ修哉自身であっても、許さない。修哉の身体に傷をつけるのは、自分以外…… (お兄ちゃん、つがいになってくれない?)  いつかの言葉が甦る。  首筋に舌を這わせながら、軽く歯を当てた、そのとき……  ぎゅうっ、と今までにないくらいの締めつけに、うっ、と思わず声を上げて射精していた。射精させられてしまっていた。その間しばらくは自分のことしか考えられなかったけれど、おそるおそる確認すると、修哉も絶頂を迎えていたようでほっとする。  向かい合い、気まずさを誤魔化すようにキスをした。

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