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早く会いたい 3

 俺はベッドルームに行って、鷹人の居ないベッドにもぐり込んだ。鷹人がいつも使ってる枕に顔をうずめると、洗剤の良い香りの向こうの方に鷹人の香りがした。 「何で居ないんだよ」  って仕事だもんな。俺は天井に向かってそう言ってから、ギュッと枕を抱きしめた。  海外だし、しかも元彼女の居る街だし…。会ってきちゃうのかな? あの超美人で巨乳の彼女に――。 いくら彼女も結婚してるとは言っても、鷹人に対して積極的な女性だったらしいから「あなたのこと忘れられないの」なんて言われたら…鷹人、優しいから――。  いやいや、まさか、そんなことあるわけない!  普段は考えないようなことまで考えて、心配になっている俺って、ホントに乙女チックだな。 だけど、よく考えてみたら、俺がツアーに出て家に居ない時間の方が長いんだよな。鷹人は変な心配しないでちゃんと仕事こなしているんだもんな。俺は俺で、ツアーのことで頭いっぱいだから、変な気起こすことなんてないし。  鷹人も仕事で行っているんだから、他のことなんて考えている時間ないはず。  やっぱちょっと心配。鷹人、どんどんカッコよくなってるし、有名にもなってきたし――。 「はぁ」  俺はもう一度、鷹人の香りがする枕に顔をうずめた。 「あー、もう…やりたくなっちゃったじゃん」  そういえばずいぶんご無沙汰なような気がする――。 「あ、そうだ!」  俺はクローゼットの中から鷹人のパジャマを持ってベッドにポンと置いた。それから着ていた服を全部脱ぎ捨てると、そのパジャマをはおった。 ボクサーパンツも脱いで、素肌に鷹人のパジャマをはいて…。 「鷹人に抱きしめられているような気分になれるかな」  鏡に姿を映しながら俺は呟いた。 それからベッドに入り、鷹人の枕を抱きしめながら、自分で気持ちを高めて行く。 「鷹人…」  鷹人のパジャマ、枕…どちらからも鷹人の香りがしてきて、鷹人を思い出しただけで体中が疼いてくる。

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