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早く会いたい 8
「なぁ、そんなのポケットに入れておいて、飛行機に乗れたの?」
「預ける荷物の中に入れておいたら大丈夫だったよ」
「ふーん。そうなんだ…って、荷物に入れておいたのわざわざ出してポケットに入れたの?」
鷹人がそういうことするんだ? と思ったら、なんだかちょっとおかしくなってきた。
「おどかそうかなって思ったんだけど、瞬が予想外のことしててさ」
「電話くれれば良かったのに。早く帰るって」
「コッソリ帰ってきて喜んでもらおうと思ったんだよ」
「ふーん。まぁいいや」
「瞬、ビックリした?」
「うん。鷹人のこと初めて怖いって思ったよ」
「そう? 怖かったんだ?」
「うん…もう良いよ。それよりさ、その手錠くれたのってもしかして前の――」
「ん……? あぁ、昔の彼女」
鷹人がちょっとだけ間をあけてからそう答えた。
「そっか。会ったんだね?」
「うん。会って食事しただけだよ。でもさ、お土産に香り付きのローションとか色々くれてさ、なんか恥ずかしかったよ。 瞬によろしくって言ってた」
プレゼント色々もらったのか。そんなに恥ずかしくなるようなプレゼントなんだ――。
「そう」
ありがたいような、複雑な気持ちだなって思いながら、俺が鷹人の目をジッと見つめていると鷹人が俺の頭に手を乗せて首を傾げた。
「瞬、余計な心配してないよね?」
「えっと、ゴメン。ちょっと心配してた」
「それって、俺が瞬に愛されてるってことかな?」
「うん、そうだよ。いつまでも俺の鷹人でいてな」
ずっとずっとそばに居てって、思いながら俺は鷹人にそう言った。
「もちろんだよ、瞬。愛してるよ」
「俺だって。鷹人に負けないくらい愛してるよ」
お互いがお互いにとって大切な相手だって再認識していると、急に鷹人のお腹がぎゅるる~って大きな音をたてた。
「ゴメン、瞬。俺お腹すいているんだよ…。コンビニで弁当買ってきたから、ちょっと待ってくれる?」
「わかった。でも、先に手錠外してよ」
俺がそう言うと、鷹人はちょっと考えてから二ヤッと笑った。
「ベッドに繋げておこうかな? 裸のまま…」
「え?! なにそれ。どんな罰?」
「冗談だってば。ずっとそばにいて欲しいくらい大好きだってこと」
鷹人がそう言って俺の肩を抱くと、たくさんキスしてくれた。鷹人の匂いがして安心する。
「じゃあ、ちょっと俺はパジャマ洗ってくる」
「あぁ。では、食事の間だけ暫しの別れ」
「ラジャ」
鷹人の食事が終ったら、俺達は久しぶりのセックスでもりあがあるんだろうな。
そう言えば、前の彼女からどんなプレゼントもらったんだろう? ローションとかって言ってたから、セックスの時に 使うものだろうとは予想がつくけれど…。色々試してみても良いかもな。
その時、俺の頭の中で妄想が始まった。
手錠して、起きられないようにした鷹人に跨ってる俺。
うーん。妄想としては楽しいかも。
おわり。
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