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8話
体育館に着くともう沢山の人がいた。
体育館は、やっぱり大きくて...
少し懐かしさを感じた...
翔のうわぁーって驚いてるのを引っ張って
僕たちは適当に並んで座った。
しばらく翔と会話してると...
《きゃーーーーーーーー》
《ぎゃーーーーーーーー》
椅子に座っていると悲鳴に近い歓声が聞こえた。
「君が、吉永羽瑠くん?」
名前を呼ばれて声の主を探すと見た事のある
眩しいくらいイケメンの外人が立っていた。
この悲鳴の主だということは分かる。
「...はい。僕が吉永です。」
周りの視線が痛くて、返事したくなかったけど、翔が勢いよく叩くから渋々返事をした。
「新入生代表挨拶の打ち合わせをしたいん
だけど来てもらってもいいかな?」
《なんで、あんなモジャ男が神堂様と
喋ってるの💢💥💢💥》
《天と地の差だわ...》
《神堂様が穢れてしまう...》
皆さん。聞こえてますよ...
話しかけられたのは僕だって見てなかったの?
たしかに、モジャ男とか天と地の差なのは
否定しないけどさ...
喋ったくらいで穢れるなんて、そんな力は
僕にはありません。
なんて、心の中で密かに突っ込んでいると
翔に「おい!」って小声で言われて...
我に返った。
「はい...大丈夫です...」
僕は早くこの状況をどうにかしたくて、
仕方なく了承した。
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