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11話

翔との間に微妙な空気が流れていると、 体育館の入口からさっきのとは比べ物になら ないくらいの悲鳴が聞こえてきた... 《キャーーーーーーーー♡》 《ギャーーーーーーーー!》 《キャーーーーーーーー♡》 《ギャーーーーーーーー!》 「あの時と同じだ...」 6年前と同じ光景に... 胸がざわついた... 《生徒会の皆様よ♡》 《あぁ、なんて麗しいの♡》 そう。 九条学園生徒会の登場である。 普通の生徒会とは違う。 生徒の上に立ち、教師の上にも立つ。 学園の支配者... なぜ、生徒が学校を支配できるのか、 それは、彼らが普通ではないから... 《私は千景様かな〜愛くるしいあの瞳!》 書記 Ⅰ西園寺 千景(西園寺 ちかげ)。 Ⅰ 世界のファッション界を率いる西園寺 Ⅰグループのご子息。 Ⅰ彼が手がけて有名になったブランドは数知れ Ⅰず... Ⅰ愛くるしい容姿と性格が大人気。 Ⅰ僕にとっては、ワガママ大魔王だったけど.. 《私は絶対に京極様よ!寡黙な所がまたカッコイイわ♡》 総務 Ⅰ京極 大和(きょうごく やまと)。 Ⅰ日本の裏を仕切る京極組の跡取り息子。 Ⅰ普段は寡黙で何を考えているのか分からない Ⅰって言われているけど... Ⅰとても優しいお兄さん。 《私は...氷室様かな♡》 会計 Ⅰ氷室 京介(ひむろ きょうすけ) Ⅰ医療のトップに君臨する氷室病院の跡取り Ⅰ息子。 ⅠIQ200の天才学生。 Ⅰ全てを把握している強者で、僕はちょっと苦 Ⅰ手だった... 《私は断然!レオルク様よ!》 あの人はさっき僕の所に来た...副会長 Ⅰ神堂 レオルク(しんどう れおるく)。 Ⅰイギリスと日本のハーフ。 Ⅰイギリス王家の末裔といわれている。 Ⅰこれがリアル王子様... Ⅰ優しいという言葉以外浮かんでこない... Ⅰ僕の恋を1番近くで応援してくれた人... 《皆さん、全然見る目がないわね! 1番はあの方でしょ!》 最後は...会長 Ⅰ九条 壱哉(くじょう いちや)。 Ⅰ家は世界に名を轟かせる大財閥の一つで Ⅰ総資産は数千億ともいわれる、九条財閥の Ⅰ長男で跡取り息子。 Ⅰ 九条学園では、圧倒的な人気を誇り、 Ⅰ生徒会長として君臨している。 Ⅰ僕が...愛していた人。 胸がズキリと音を立てる。 拳を握り、僕は涙をこらえていた...。 大丈夫...。あんな未来にはしないから... 何度もその言葉を呟いた。

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