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3話

5時間目の第二外国語(フランス語)が始まった。 過去の僕もこの授業を取った。 父さんが話せてたフランス語だから、僕も頑張ろう!そう、思って取ったのに... 僕はこの授業を忘れはしない。 あの時と同じように最初は先生の自己紹介から 始まり、授業の冒頭になった... 「それでは、君たちにも自己紹介をして もらいます。最初だから教科書の例文を 用いても構いません。 私は、挑戦する気持ちを知りたいからです。」 前の人生では、自己紹介が全く出来なくて、怒られて終わった...。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「それでは、次の人...吉永くん。」 僕は静かに立ち上がった... 「すみません。分かりません...。」 「教科書の例文でも構わないと言いませんでしたか?」 「すみません...。」 「全く...。Sクラスの君がそんなんでどうするんですか?...座ってください。」 「はい...。」 《首席の癖にそんなのも読めないのかよ笑》 《庶民には無理だね笑》 《恥知らず笑》 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 周りからもクスクスと僕を嘲笑う声が聞こえた。 本当は、読まなかったんじゃない。 読めなかったんだ...。 今の教科書のように...

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