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9話

それから、僕は過去にあったイタズラを先回りして、全部交わした。 1週間続いていたけど、急にイタズラされなくなっていた。 過去だと、壱哉さんの恋人になるまで続いていたはずなのに... 僕は、少し油断していたのかもしれない。 ブーブー 翔の携帯が鳴った。 「ん?うわ、マジか...」 「どうしたの?」 「羽瑠、悪い。 部活のミーティングが急遽入ったらしい... 部活の時はなんも言われなかったのに...」 「ほんと? 先、帰ってようか?」 「それはダメだ! 一人で帰したら何が起こるか 分からないからな!」 「何も起こらないってば笑」 「ダメなものはだめだ。 どっかで待っててくれないか?」 「うーん。分かったよ。 じゃあ、教室着いたら連絡するね!」 「すぐ終わると思うから、帰ろうとするなよ?」 「分かったってば! 早く行きなよ笑」 「絶対だからな! 帰ったら怒るからな!」 そう言いながら、 翔は凄いスピードで走っていった... 「翔は僕のお母さんなのかな?...」 僕は空き教室を探す旅にでた。

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