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20話
10分くらい歩くと、空き教室に出た。
「ハァ...」
一息つき、気持ちを落ち着かせた。
足首を見ると靴下に血が滲んでいた。
「...あれっ、アンクレットがない!」
朝までは確かに、
アンクレットが付いていたはず。
なんで...
壱哉さんから貰った、アンクレットなのに。
「未練を捨てろって事なのかな...」
僕が、まだ未練タラタラだから、
早く忘れられるように神様がしてくれたんだ。
そう、思うしか無かった。
「...ズッ、前に...進まなきゃ...」
足を引きずりながら、その場をあとにした..
どうやって家に帰ったかは、
あまりよく覚えていない...
家に着くと、なぜか翔もいて、
連絡が無いことと足の怪我もあって、
母さんと翔にこっぴどく怒られた。
足の怪我は思ったより酷かったらしく、
包帯がぐるぐるに巻かれてる...
2人のお説教も終わり、
僕は、勢いよくベッドに倒れ込む...
「ハァー、色々ありすぎだよ...」
本当に今日は色々あった。
過去に経験してないことも起こりだして、
僕が過去を変えているのだと嫌でも分かる。
後悔はしていない...けど、心は傷つく。
明日は良い日になるといいな...
僕は目を閉じた...
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